メディグルコラム

地域医療連携に関する
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2024.01.26

地域医療連携にDPCデータを活かすには

地域医療連携にDPCデータを活かすには


DPC制度とは、急性期入院医療を対象とした診療報酬の包括評価制度のことです。
平成15年に導入され、以降DPC対象病院数は年々増加し、令和4年度には1764病院となりました。

厚生労働省-DPC制度(DPC/PDPS※)の概要と基本的な考え方DPC対象病院数


DPC対象病院は、患者の診療情報などが記載されたDPCデータを厚生労働省に提出する必要があります。
そして昨今、DPCデータの経営や営業活動への活用が注目されています。

本コラムでは、DPCデータとは何か、また病院経営や地域医療連携に役立てるための方法について説明していきます。

1.DPCデータとは

まず「DPC」とは、「Diagnosis Procedure Combination」の略称で、
Diagnosis(診断)と Procedure(治療)をCombination(掛け合わせる)意味になります。
診断や治療によって患者を分類するイメージです。

そして「DPCデータ」は「厚生労働大臣が指定する病院の病棟における療養に要する費用の額の算定方法」第5項第三号の規定に基づき、厚生労働省が収集し管理する情報のことです。

厚生労働省に提出されるデータは、数種のファイルに分類され、それぞれ表のような内容の情報が含まれています。

厚生労働省-DPCデータの提供について

また患者を分類し入院料を定めていくために、患者の情報を14桁のDPCコードで表します。

このように構成されるDPCデータには、患者さんの性別や年齢、病名、在院日数、手術、疾患の経過、薬剤の使用量・投与日数、治療費など、様々な情報がまとめられています。


そのためDPCデータを分析することで、入院に関する病院の状況を把握することができ、様々な場面で活用していけると考えられます。


2.DPCデータ分析によるメリット

DPCデータ分析によるメリットについてご紹介していきます。

1)医療品質の向上

DPCデータを分析することで、患者の診療経過や治療成績を詳細に把握できます。
分析結果から、治療の有効性や患者のアウトカムを改善するための施策を講じることが可能となり、
医療品質の向上に繋げていくことができます。

2)効率の向上とコスト削減

DPCデータから、患者の受診から退院までのプロセスを把握することができます。
適切な治療方針やリソースの適正な配置を見極め、業務効率の向上や、無駄なコストを削減する手助けとなります。

3)経営戦略の策定

DPCデータの分析は、病院の経営戦略にも役立ちます。
特定の診療科目や時期における患者数や需要を予測することで、
診療科目や必要なリソースのの適正な配置、医療サービスの特化など、
戦略的な意思決定のサポートとなり、効率的な運営を図ることができるでしょう。


3.DPCデータを分析する手段

DPCデータを分析する手段・ツールとしては主に以下のようなものが挙げられます。


・データ統計・管理ソフト

ExelやAccessなどのソフトを活用し、手動でのデータ統計やグラフ化を行うことができます。


・BIツール
BIツールはデータを分析し、ダッシュボードやレポートの形で表すことができます。
手作業での統計・分析と比較し効率的に行うことができると言えます。


・専門的なデータ分析ツール

DPCデータ分析専用のツールもあります。
これらのシステムはDPCデータの管理や分析をサポートするために設計されているため、
より簡易的に、見たいデータを得られると考えられます。


4.DPCデータ分析で営業・マーケティングをサポート

DPCデータについて、またDPCデータを活かしていく方法について知っていただけたでしょうか。


現在メディグルは、患者紹介データを疾患、手術、入院の視点から徹底的に分析できる、DPCデータ分析機能の開発に取り組んでいます。
この機能により、地域の医療資源や関係性を明らかにし、より良い機能分化の実現に向けた新たな視点を提供することができるようになります。

medigleのDPC分析機能でできること
medigleのDPC分析機能では病院全体における診療科、手術、そして紹介実績の収益分析が可能です。
同時に、紹介元がどれだけ収益に貢献しているかの詳細な調査を行うことができます。

※画像はイメージです。


これにより、地域医療連携の展望を収益面から明確に把握でき、戦略的な営業やマーケティング計画の構築をサポートします。
収益の視点から総合的な医療戦略を展開することで、より効果的で持続可能な連携体制の実現を期待できます。

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