導入事例

地域医療連携システム「メディグル」を導入された
病院様の活用事例をご紹介

2025.03.10

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地域と院内を繋ぐ営業活動の力
「連携の質」を高めるデータ活用とは。

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名古屋共立病院は名古屋市中川区に位置する、偕行会グループの基幹病院です。先端医療機器を有し、専門特化した高度医療を提供されています。
2021年の導入当初のインタビューから、さらにメディグルを活用され活躍されている、地域医療連携部 加藤様・渋谷様に、現在の地域医療連携や、メディグルの活用の進化についてお話を伺いました。

活用による効果

・データ分析から目的をもった営業活動が可能になり、紹介数増加に繋がった。
・過去の情報の活用だけでなく、院内での情報共有をスムーズに行うことができ、院内外との連携体制が
強化された。

ー 2021年の記事から、病院や地域医療連携において変化した点はありますか?

渋谷様:2021年以降、最も大きな変化は人員の大幅な入れ替わりです。その中で、引き継ぎ作業も当然ありましたが、メディグルの活動記録データがあったおかげでスムーズに進めることができました。特に、地域の先生方との会話の内容や人柄、過去のトラブルやその対応策などを事前に把握した上で営業活動を開始できたことは、大きなメリットでした。

ー コロナ禍以降、地域医療連携業務において感じる変化はありますか?

渋谷様:私は2022年に入職したため、2021年のインタビュー時にはまだ在籍していませんでした。入職当初は、対面でのコミュニケーションが難しい状況で、「顔の見える連携」を実現することの難しさを実感していました。
しかし、徐々に対面での機会が増え、地域の先生方も当院主催の病診連携勉強会に積極的に参加してくださるようになりました。さらに、近隣の病院同士の情報共有も活発になり、地域医療のコミュニティが広がっていると感じます。

加藤様:近隣の病院同士で情報共有を目的とした、「名古屋西病病連携協議会」は2024年1月に発足しました。この名古屋西地域には総合病院が多く存在します。当院だけでなく他の医療機関も管理者が5年以内に交代している状況をふまえ、新たな学びの場を作ろうという考えからスタートしました。
診療報酬の改定が続く中、各医療機関が自院の強みをどう活かすかを考えることがより重要になっています。そのため、地域単位で医療提供の役割分担を行い、「この状況の患者さんは当院に任せる」「この患者さんは別の病院へ紹介する」といった協力体制を構築することが不可欠です。こうした連携を円滑にするためにも、日常的な病院間の情報共有が重要になっています。

ー 地域全体とのつながり、役割分担を大切にしていらっしゃるのですね。地域のクリニック等との関わりで大切にされていることはありますか。

渋谷様:地域の先生方とのコミュニケーションは、非常に大切にしています。時には私用の携帯に直接ご連絡をいただくこともありますが、それだけ窓口である私たちとの信頼関係が築かれている証だと感じています。
信頼関係の構築においては、メディグルに蓄積した情報や機能を活用しながら営業活動を進めています。

ー 現在、特に力を入れている地域医療連携の取り組みは何ですか?

渋谷様:やはり営業活動が最も重要だと考えています。新規開業の情報を素早くキャッチし、訪問して説明を行うことはもちろんですが、すでに紹介をいただいている医療機関との「顔の見える連携」をさらに強化することにも注力しています。
また、どれだけ営業活動を行っても、実際に患者さんを受け入れられる体制がなければ意味がありません。そのため、地域の先生方からの紹介依頼がありそうな情報を事前に院内の医師・看護師・コメディカルに共有し、スムーズに対応できるように準備を進めています。

ー 院内での情報共有はどのように行っていますか?

渋谷様:会議や直接の報告を行うことも多いですが、各診療科の部長にはメディグルを共有し、必要な情報を確認できるようにしています。そのため、「メディグルに情報を登録しているので確認してください」と声をかけることでも、情報の周知を図っています。

ー 地域連携室が窓口として、地域と院内との橋渡しとして調整を行っているのですね。ちなみに営業活動はどのくらいの頻度で行われるのですか。

加藤様:病診連携は3名体制で、主に私たち2名が営業活動を担当しています。昨年度は318件の訪問を行い、稼働日224日で換算すると、1日1件以上は訪問している計算になります。ただし、この数は実際に先生方と面談できた件数なので、訪問しても会えなかったケースを含めるとさらに多くなります。
これだけの頻度で直接お会いしていることが、当院の強みであり、「顔の見える連携」の実現につながっています。

渋谷様:頻繁に訪問する中で、簡易的に記録を残し、共有できるツールは不可欠です。地域の先生からご指摘をいただいた際には、院内でメディグルを通じて共有し、そのフィードバックをもとに再訪問することで信頼関係を深めています。
Excelでも記録は可能かもしれませんが、情報を適切に記録・共有し、検索しやすいシステムがあることで、よりスムーズな運用が可能になっています。

ー ありがとうございます。活動記録のほかに、地域医療連携業務に活用されている機能はありますか?

渋谷様:紹介データ分析機能をほぼ毎日活用しています。特に、データをサマリーとしてグラフ化する機能はよく利用しています。訪問時に提供できる新たなトピックスがある場合は、その対象の医療機関にお話をしに行くのですが、毎日訪問していると必ずしもそのような話題があるわけではありません。
また、やみくもに訪問するのではなく、データ分析を使うことで、昨年から紹介が減ってきているクリニックの特定はもちろん、その詳細まで分析がしやすいので、最短で今訪問しなければいけないクリニックを見つけることができます。

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データ分析 施設別サマリー※弊社デモ画面

ー 紹介数が減ってきているクリニックへの訪問では、どのようなお話をされるのですか。

渋谷様:日頃から関係性を築いているため、率直に原因を伺うことが多いです。当院に問題があったのか、患者さんから紹介元の先生へ何か当院に対するご指摘はなかったか等、さまざまな要因を探ることで原因を特定し、適切な対応を行っています。

加藤様:ただ、紹介数が減っているクリニックに実際に伺ってみると、当院へのご指摘等、否定的な話はなく、当院を第一選択で紹介しているけれど、クリニック自体の患者さんが減っているケースもあります。
営業活動を通して、直接そのようなクリニックの実情を知るのは地域医療連携室のスタッフのみのため、活動記録をしっかり残して共有ができることも大切です。病院の「減少した要因を改善したい」姿勢と、地域のクリニックの実情とのバランスを取りながら対応することが求められます。

ー まさに病院と地域をつなぐ役割を果たしていらっしゃるのですね。

渋谷様:また、データ分析は営業活動だけではなく、院内でも活用しています。一般的に、病院全体の診療件数は総数で捉えがちですが、診療科の縮小や医師の減少などの変化があった際には、その影響がどのように現れているのか考慮する必要があります。
例えば、当院では院内の入院患者数が減少したことで、院内からのMRI検査オーダーが減りました。そのため、一見するとMRIの総検査件数は微増程度に見えるかもしれません。しかし、開業医からの紹介患者さんのみのデータを確認すると、実際には検査件数が大幅に増加していることがわかります。

このようにデータを細かく分析することで、各診療科がどのように努力して件数を増やしているかを、病院全体で正しく共有できます。また、内視鏡検査の件数増加など、他の部署と連携を進めるうえでも有効です。 開業医や地域連携のデータを細かく取得・分析できることは、病院経営や診療体制の維持において非常に大きなメリットであると感じています。

ー では、メディグル活用での成果があれば教えてください。

渋谷様:一つは、業務の効率化が図れていると感じています。データ分析や活動記録の入力・共有をスムーズに行え、データ集計などの事務作業に追われて残業が大幅に発生するようなことはこれまでありません。
また、紹介実績についても、私が入職した当初からメディグルを利用していますが、右肩上がりで推移しています。絶対的な根拠はないですが、前述したとおりメディグルのデータがあって、目的を持った営業ができるようになった結果であると感じています。

ー ありがとうございます!それでは、地域医療連携の今後の展望についてお聞かせください。

渋谷様:名古屋市の西側には多くの総合病院やクリニックがあり、それぞれが異なる役割を担っています。当院はその中で、クリニックと総合病院の間の受け皿となり、地域を支える病院としての役割を果たしていきたいと考えています。
例えば、老々介護をされている介護者の方が手術等で入院となった際に、要介護者を一時的に受け入れるレスパイト入院の対応を行ったり、近隣では当院にしかない放射線外科センター(ガンマナイフ)や集束超音波治療(FUS)での治療を提供したりと、総合病院やクリニックでは対応が難しい部分を補う形で貢献していきたいと思います。

また、近隣の総合病院でもメディグルを導入し、積極的に地域連携の営業活動を進める動きが増えてきました。今は、患者さんを“待つ”のではなく、“取りに行く”時代だと実感しています。当院では以前から「顔の見える連携」に注力してきましたが、それだけでなく、地域の声に耳を傾け、より信頼される病院へと進化できるよう、さらにブラッシュアップしていきたいと考えています。

加藤様:近年、在宅医療や介護施設との連携の重要性がますます高まっています。当院には地域包括ケア病床が45床あり、急性期医療にも対応しているため、介護施設からの協力医療機関としての連携依頼が増えてきています。その結果、介護施設からの入院件数が増え、病床の稼働率は上がっていますが、一方で医師体制の変化等による手術件数の減少といった変化も見られます。
地域の中でどのような医療を展開し、どの役割を担うべきかは、院内全体で共通認識を持つことが重要です。そのためにも、地域医療連携課が地域との窓口となり、現場の状況や変化をいち早くキャッチし、院内の改革を少しずつ進めていく役割を果たしていきたいと考えています。

ー 最後に、今後メディグルに期待されることがあれば教えてください。

渋谷様:日々活用させていただいていますが、様々な分析機能や新たな機能など、まだまだ使いこなせていない気持ちがあるので、定期的に教えていただけると嬉しいです。



ー ありがとうございます。オンラインでのフォローやレクチャーは無料で承っておりますので、いつでもお問い合わせください。
また2025年3月より、活用支援チームによる合同レクチャー会も開催されますので、ぜひご参加ください。

今回は直接お話を伺いました!(メディグル白岩・名古屋共立病院 渋谷様)

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名古屋共立病院
所在地:名古屋市中川区法華一丁目172番地
病床数:156床(一般 111床・地域包括ケア 45床)
名古屋共立病院のホームページはこちら

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