導入事例
地域医療連携システム「メディグル」を導入された
病院様の活用事例をご紹介
2024.12.13
浜松医療センターは静岡県浜松市に位置し、高度急性期医療を中心に提供する総合病院です。2024年1月には新病棟も稼働されました。また地域医療支援病院として、連携かかりつけ医との協力体制を大切にされています。今回は医療連携室 室長の土井様に、浜松医療センターの地域医療連携と、メディグルCRM・NEXT(広報支援)の活用についてお話を伺いました。
・地域の医療機関に関する情報の継続的な共有ができていなかった。
・紹介実績のデータ分析を手作業で行い、状況把握が困難であった。
・地域の医療機関に対する広報強化が必要であったが、院内での対応が難しかった。
・メディグルCRMに記録・情報を残し、情報の引継ぎが可能に。
・メディグルCRMのデータ分析により、データの見える化と活用ができるように。
・院内スタッフの手間をかけず、クオリティの高い広報誌を作成。
ー まずは、浜松医療センター様の地域での役割について教えてください。
土井様:浜松医療センターは、浜松市が設置し、公益財団法人浜松市医療公社が運営する、公設民営形態の病院です。前身の医師会中央病院を引き継ぐ形で現在の浜松医療センターができました。高度急性期医療を中心に展開し、かつ小児・周産期をはじめとする公的医療の役割も担う総合病院という立ち位置です。
ー 浜松市は大きな病院が複数あると思いますが、どのような関係性を築かれていますか?
土井様:以前は競争のような雰囲気もありましたが、現在は共存協力しながら地域の医療を支えていくスタンスが強いです。たとえば、浜松医科大学病院とは特に役割分担が明確で、脳梗塞や脳卒中のような血管系疾患は浜松医療センター、頭部腫瘍の治療は浜松医科大学病院が主に担当します。それぞれの得意分野を活かして棲み分けをしているイメージですね。
また医師だけでなく地域連携室としても、年に4回連携室長の会議を開いており、地域全体で協力する意識があると思います。
ー そのような中で、浜松医療センター様が地域医療連携について特に力を入れていることはありますか?
土井様:当センターの前身が医師会病院だったこともあり、医師会とのつながりは非常に大切です。また地域の救急医療に貢献するため、クリニックからの緊急依頼にも柔軟に対応できる体制を整えています。
そこで連携室としては、クリニックへの訪問をメインに「顔の見える連携」を特に大切にしています。本年はここ半年でも30~40件訪問できており、例年より多くご訪問できていると思います。
新規開業への訪問は必ず行きたいと考えていて、当センターへの紹介方法等のご案内はもちろん、医師も同行した際は、当センターの診療科の強みをご紹介したり、逆にクリニックではどのような疾患・対応が可能なのかお伺いしたりし、お互いの強みを活かすための情報交換を主に行っています。顔の見える関係性づくりから信頼関係を築きたいと考えています。
ー 地域との関係性強化に注力されているのですね。
メディグルを導入いただいて2年ほどになりますが、まず導入前にはどのような課題がありましたか?
土井様:課題は主に3つありました。
一つ目は、地域の医療機関に関する情報が属人化してしまうことです。クリニックからいただいたご意見などについて、その場では共有しても、特に担当者の交代の際にどう継続して残していくかが問題になっていました。
二つ目は、紹介実績のデータ分析の手間です。CSVデータを手作業で集計する必要があり、即座に状況を把握するのが難しい状況でした。
三つ目は、病院として対外的な広報を強化していく方針があり、地域の医療機関に対する広報活動の強化が必要だったことです。
ー 二つ目の課題である紹介実績のデータ分析についても、病院としてデータに基づいて活動しよう、という方針があったのでしょうか?
土井様:病院としてもそうですが、やはり連携室内で紹介数の増減についてなかなか把握できていませんでした。最近紹介数が減っている、増えているという肌感覚はあっても、「消化器内科の紹介が増えているけれど、どこから増えたのか?」となったとき、都度データを落として集計してグラフ化して、となると非常に時間がかかります。思い立った時、知りたい時にすぐ情報として取れないというところに、大きな課題感があったと思います。
ー そのような状況の中で、メディグルをご導入いただいた決め手を教えてください。
土井様:一つ目、二つ目の課題である情報共有・データ分析がメディグルCRMで可能であり、かつ使いやすそうであったことと、価格が後押しになりました。さらに、三つ目の課題であった広報にもまとめて対応いただけて、抱えていた課題とメディグルがちょうどマッチしました。
ー ありがとうございます。実際にメディグルCRMでデータ分析をご利用いただいていかがでしょうか。
土井様:データについて、さまざまに条件を変えながらその場で見える化できることは、非常に大きなポイントです。
私はよく、昨年・今年をグラフで比較し、診療科で絞り、施設別にデータを見ています。このクリニックからこれだけ紹介をいただいている、増えている・減っているを把握できますし、訪問したクリニックの紹介数の伸びを見て、活動の振り返りも行えます。またマップ分析で地域ごとの傾向を視覚的に確認できるのは、新しい発見もありとても面白いです。
紹介・逆紹介実績 マップ分析(弊社デモ画面)
ー 分析したデータはどのように活用されていますか?
土井様:訪問計画の立案や、医師との連携に役立てています。
訪問計画を立て、診療科部長などに提供し相談の上で、医師が最終決定を行いますが、この医療機関を訪問したほうがいいのではないか?という提案材料になっています。
今まではデータではなく肌感覚やイメージで行っていたので、数字を意識するようにはなりましたね。増減が大きいとやはり背景が気になるので、お話を聞きにお伺いしたりもしています。
ー 日常の業務に分析データを活用していただけているのですね。
貴院では、メディグルの広報支援(メディグルNEXT)もご利用いただいているので、ぜひそちらについてもお話聞かせてください。
土井様:地域の医療機関に対する広報について、手間の削減とクオリティの向上が叶いました。当院の医師について地域の先生方に知っていただきたいと思っても、連携室のスタッフがインタビュー形式で医師に聞き取りをし、原稿にして、というのは他の業務との兼ね合いや、医療知識の部分を含めてもなかなか難しい状況でした。
メディグルでは医師が気楽な形で1時間お話をすると、うまく情報を引き出してくれて、医療ライターが原稿としてまとめてくれますし、プロのカメラマンの撮影も入れて、素人ではなかなか作れない冊子にしていただけるので、とても有難いです。
今ではもう8号目になったので地域の先生方にも親しまれてきましたが、お知らせを配っている病院はあっても、医療に特化した冊子を配っている病院はなかなかないので、最初は驚かれましたね。今でも訪問に伺った際に「きれいな冊子送ってくれたよね」と話題になることがあります。
浜松医療センター様地域医療機関向け広報誌
ー 広報誌に加えてwebページも作成していますが、浜松医療センター様の記事は毎月アクセス数が多いです。
土井様:webページは、ホームページのTOPに「メディカルジャーナル」としてリンクを設置し、webからの情報発信にも利用させていただいています。
今後は紹介経路などから、より広報の成果がわかるように工夫していきたいなと考えています。
ー それでは、今後のメディグル活用の展望があれば教えてください。
土井様:近隣の医療機関の情報収集と、メディグルの検索タグ機能も使いながら情報の活用を進めて行きたいです。情報をもとに適切な逆紹介の推進や、広報活動の基礎データとして使用していきたいと考えています。
例えば、当院は便潜血陽性外来を設けているのですが、内視鏡をもつ消化器内科専門のクリニックにそのことを広報してもあまり意味がありません。また逆紹介の際に患者様がさまざまな条件を出されることもあり、把握できていない部分は電話確認をする場合もあるので、事前に情報を集約できているといいですね。地域の医療機関それぞれの戦力を把握し、適切な逆紹介や広報に活かしていきたいと思います。
ー これからの地域医療連携に関する展望はありますか?
土井様:冒頭でもあったように、浜松は”病院銀座”と呼ばれるほど、大きな病院が複数存在します。地域のクリニックとの連携はもちろんですが、近隣の大きな病院とも連携、共存していくことは重要です。
最近ですと、連携室長同士の会議で病院ごとの受け入れに関する一覧を作成しました。このような情報共有は地域の医療を支えていく意味でも、非常に大切だと考えています。
あとは、これからも地域の医療機関との信頼関係はしっかり築いていこうと考えているので、顔の見える連携はもちろん、そこでいただいた意見やご要望はしっかり記録として残して、継続したお付き合いをしていきたいです。
ー では最後に、メディグルに期待する点があれば教えてください。
土井様:紹介数についていろいろな軸で分析し、活用できるようになってきたので、紹介が入院になったのか、診療単価についても合わせて分析していきたいです。
ー ありがとうございます。12月中にDPCデータ分析機能(オプション)が実装予定ですので、ぜひご活用いただければと思います!
浜松医療センター
所在地:静岡県浜松市中央区富塚町328
病床数:606床
浜松医療センターのホームページはこちら
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