導入事例

地域医療連携システム「メディグル」を導入された
病院様の活用事例をご紹介

2024.05.10

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がん患者さんのための”密な連携”を、メディグルで加速させる。

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神奈川県立がんセンター様は、都道府県がん診療連携拠点病院として、神奈川県のがん診療の中心としての役割を担っています。がん診療への対応はもちろん、医療従事者の育成や、診療支援を行っている病院への情報共有など、神奈川県全体のがん診療を支える役割も果たしています。今回は地域連携室 野澤様に、がんセンターでの地域連携業務や、その中でのメディグルの活用についてお話を伺いました。

導入前の課題

・個人で記録をExcelファイルにて保管し全体共有や更新がスムーズにできていなかった
・データ分析はスタッフ個人のスキルにより差が出ていた

導入後の効果

 ・訪問活動の記録、データ分析作業が簡単になり院内共有もスムーズになった
 ・逆紹介先の検索や選定がより便利になった
 ・医療機関との関係性づくりの一助となっている

ー 神奈川県立がんセンター様は”がん専門病院”でいらっしゃいますが、地域連携業務の特徴や、特に力を入れている点を教えてください。

野澤様:患者さんのがん診療は地域の医療機関様と共に行っていくため、”顔の見える連携”を大切にしています。医師同士の連携が密に取れるよう、医師を含めた訪問を積極的に行います。
また、同じ敷地内に病院と重粒子線治療施設を併設していることが大きな特徴です。重粒子線治施設を広く周知するセミナーや、がんゲノム医療についてのWeb勉強会を企画するなど、地域のがん医療の質の向上のための情報提供や連携強化も大きな役割です。セミナーで講演をするのは医師ですが、企画や運営を担当しています。

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※重粒子線治療棟施設

ー 共にがん患者さんを診ていくための架け橋を、地域連携室が担っていらっしゃるのですね。

 

野澤様:そうですね。当院にいらっしゃるのは、ほとんどの方ががん患者さんです。
当院での治療が落ち着き、一定期間経過観察したあと、地域の医療機関様にフォローをお願いしておりますが、ただ単純に診療科や地域性だけで紹介したのでは、「うちでは診れない」といった地域の医療機関様とのひずみが生まれ、患者さんにご迷惑を掛けてしまいます。がんの経過観察を診ていただける医療機関様を地域連携室の活動により拡大し、患者さんのために、より密な連携を構築できるよう活動しています。

ー がん患者さんのための”密な連携”なんですね。そのためには、地域連携室がとても重要な役割を担っていると思うのですが、地域連携業務を行うにあたって、メディグル導入前に課題に感じられていたことはありますか?

野澤様:まずは情報共有です。当院は県立病院内での職員異動があるため、紹介・逆紹介データや過去の訪問記録などを、次の担当者にどう引き継いでいくかを課題と感じていました。訪問活動の記録が無かったり、Excelで残していても探し出すのが困難であったりと、新しい担当者が過去の経歴を生かして訪問に行くことが出来ていませんでした。
もう一つはデータ分析の部分です。Excelでの集計やグラフ化はしていましたが、担当者ごとにまとめ方が違うので、継続して一定の形でのデータ蓄積ができていませんでした。

ー その中で、メディグル導入に至った理由は何でしたか。

野澤様ホームページのリニューアルをメディグルのグループ会社(リタワークス株式会社:mirahos)で行っていただいた際に、ご提案いただいたことがきっかけです。実はそれまでは、別のシステムを使用していました。
ランニングコストをメディグルの方が抑えられたことと、ホームページの作成と同一の事業者にすることでホームページとのスムーズな連携が取れることなどメリットがあり、導入を決めました。

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※HPトップページに検索システムを掲載

ー ありがとうございます。では実際の活用状況についてお伺いできますか。

 

野澤様:先程課題として挙げた「情報共有」「データ分析」の部分で言いますと、まず連携先のデータを入れておけば、すぐに提示できる状態になるので業務として助かっています。
紹介・逆紹介データなどは地域連携室だけでなく、医師も閲覧可能になっているので、情報共有も簡単になりました。
また、実際に訪問した記録をすべてメディグルに登録しているので、他の職員が確認することもできますし、訪問後に紹介数がどのくらい増減したか分析できるのも良いですね。

ー 先程、逆紹介の際にも密な連携が必要、というお話を伺いましたが、逆紹介時にはどのように活用いただいていますか。

 

野澤様:がんの手術、放射線治療や化学療法が終了した後、地域の医療機関様に逆紹介する際の検索で、活用しています。かかりつけ医検索システムを用いて、患者さんのお住いのエリアで該当診療科、当院との連携有無など絞り込み、当センターで訪問していればその記録も参考にして紹介先として適当かどうか判断します。
医療機関をマップで表示できるので、患者さんに視覚的にご覧いただいて、「家の近くがいい」「駅の近くがいい」といった希望による調整もしやすいです。地域連携パスや治療情報などの検索タグも作成し、必要な項目をすぐ絞り込めるようにすることで、施設選定の判断にも役立っています。

ー 院内全体での情報共有、データ分析、逆紹介先検索と幅広くお使いいただけているのですね。活用を始めてから何か変化を感じられることはありますか。

 

野澤様:CRMや分析ツールはあくまで業務のサポートであり、導入しただけで紹介が増えるものでは無いと考えています。
地域の医療機関様に対してアピールできることとしては、当院では以前から連携登録医制度があるのですが、メディグルを導入後は検索システムに登録医として表示できること、各施設の画像・紹介文を掲載してアピールできることを、登録医になるメリットとしてご案内できるようになりました。連携強化に力を入れていることを、地域の医療機関様に知っていただけるようになったのではないかと思います。

ー 医療機関との関係性づくりにも活用いただけて、とても嬉しいです。今後、メディグルの活用について、さらに発展されていく予定はありますか。

 

野澤様:当院は令和5年10月より紹介重点医療機関に指定されました。紹介を受けるだけでなく、逆紹介もより推進していく必要があります。外来スペースにかかりつけ医検索システム専用PCを設置していますが、患者さん自身で検索できる環境を整えたいと考えています。初診から地域の医療機関様との「2人主治医体制」を採っていることを理解していただけるように活用していきたいと考えています。
また紹介・逆紹介データの分析も、より詳細に掘り下げて分析・共有して、各診療科の支援にもっと役立てていけるよう発展させていきたいです。

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ー それでは、地域連携業務全体として、今後の活動の展望があれば教えてください。

 

野澤様:新型コロナウイルスの影響で、ここ3年間は連携会やセミナーはほとんどweb上で行ってきましたが、5類に移行しましたので今後は対面式で企画していきたいです。

ー より”顔の見える連携”を進められていくのですね。弊社でお力添えできることがあれば、お気軽にお声がけください。では最後に、今後メディグルに期待されることをお伺いできますか。

 

野澤様:データ分析サマリーについて、現在も施設別や医師別などの項目で分析ができますが、分析軸やグラフ形式を、病院ごとにカスタマイズできると嬉しいです。院内で「この軸でデータが見たい」と依頼されたときに、現在ある項目以外の軸で出せるとより有難いですね。
あとは当院のシステム上、紹介・逆紹介データの抽出に手間がかかるので、なにかスムーズになる方法があると良いなと思います。

ー ありがとうございます。よりお役立ていただけるよう、機能改修の参考にさせていただきます。今後もぜひそのようなご意見をいただけますと幸いです。
紹介・逆紹介データの管理に関しましては、「メディグル台帳」というサービスを開発予定ですのでぜひご期待ください。

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神奈川県立がんセンター
所在地:神奈川県横浜市旭区中尾二丁目3番2号
病床数:415床
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