導入事例
地域医療連携システム「メディグル」を導入された
病院様の活用事例をご紹介
2024.09.09
倉敷中央病院様は岡山県県南西部の、1,172床を有する中核病院です。地域医療支援病院として地域の医療機関との連携強化に努めるとともに、高度急性期医療、高度先進医療を担っています。病院の基本方針には「IT活用の推進」が明記されており、医療DXの先進的な取り組みが全国的にも知られています。
そんな倉敷中央病院様での地域医療連携の取り組みと、メディグルを活用した業務改善について、地域医療連携室の関澤様、宮脇様にお話を伺いました。
・独自システムでの医療機関情報管理において、機能制限、更新の手間など課題があった。
・紹介・逆紹介データ、活動記録について地域連携室以外との共有ができていなかった。
・メディグルの検索タグ機能により医療機関の情報を一元化。
・アンケート実施からメディグルに委託し、作業時間と手間の削減。
・他部署、職種との情報共有が可能に。
ー まずは、改めて倉敷中央病院様の特徴や地域における役割ついて教えてください。
倉敷中央病院は、倉敷市を中心とした岡山県の県南西部地区という二次医療圏に位置しています。県南西部地区は公立の高度急性期病院が無く、当院と川崎医科大学附属病院で三次救急を担っています。地域の中核病院として高度急性期医療と高度先進医療を担い、昨年100周年を迎えました。
ー 長きにわたって県南西部地域の医療を支えてこられたのですね。そんな倉敷中央病院様の地域医療連携について、特に注力されていることはありますか?
以前から地域連携パスなど、紹介・逆紹介に関わる部分で地域医療連携には力を入れてきました。さらにここ数年は、地域医療連携室だけでなく、病院全体の取り組みとして「地域医療エコシステム」に取り組んでいます。地域全体を相互補完的な大きなネットワークと見立て、各々の医療機関が得意とする領域で協力し合い、患者に切れ目のない医療を提供する仕組みです。
当院だけで解決しようという考え方ではなく、地域の医療機関と連携しお互いの強みを活かしながら診療できるように、お互いにネットワークを作り医療を支えていこうという目的で進めています。
ー 「地域医療エコシステム」については、2024年1月の未来連携ラボでもお話いただきました。取り組みの成果や、良かったことがあればぜひお伺いしたいです。
まだ取り組みの途中ではありますが、地域の医療機関との情報共有体制が整ったと感じています。
地域の医療機関と一緒に診療を進めていこうとなった際、情報共有ができていないとすぐ対応することが難しくなります。そこで、患者情報閲覧システム(Kchart)で当院での検査・画像データなどが参照できる体制をつくりました。
地域の先生からは、退院後に患者さんがどんな検査をされてきたのかわかること、転院される場合は、受け入れる医療機関から、診療情報提供書が来ていない段階でもどんな患者さんかわかることなどについて、非常に助かるとのお声をいただいています。
ここまでが第一段階と言いますか、連携の土壌づくりになりまして、今年はさらに1歩踏み込んだ連携を進めていこうと考えています。
ー より深く連携を強化されていくのですね。貴院は非常に仕組みを構築されている印象がありますが、メディグルを導入される前に抱えていらっしゃった地域医療連携業務の課題はありますか?
逆紹介先を探すための独自システムのメンテナンス、情報の一元管理が大変になっていたことです。
当院は以前から逆紹介の推進に力を入れています。外来の逼迫を解消する目的もありますが、地域との信頼関係を作り、次のご紹介をいただく流れを作る目的があります。
地域連携室としては、医師からの指示を受け、患者さんと一緒にかかりつけ医を探すという活動をしています。1カ月に約70~80件ほど対応していますが、患者さんのお住まいの近くはもちろん、どんな検査や薬が必要かといった、患者さんの状態に合った医療機関を探す必要があります。
そのために、医療機関にアンケート調査を行い、独自のシステムに情報をまとめていました。 しかし独自システムのメンテナンスが大変になっており、またアンケートも年々増えていくのですが、項目数に制限があったためすべてをシステムに集約できず、システムとExcelを併用しなければいけない状態になり、情報の一元管理の必要性を感じていました。
ー では、メディグル導入の決め手は「検索タグ」機能の部分でしょうか。
そうですね。独自の検索項目(検索タグ)の数に制限がないことはとても大きかったです。他社のお話も数社聞いたのですが、どうしても検索タグに類似した機能について件数が限られていました。
また当院の連携室は職員数も多いので、使用するユーザー数が無制限で、ユーザー数によって金額が変動しないことも有難かったです。
ー ありがとうございます。ご導入いただいていかがでしょうか。
メディグルのシステムとともに、メディグルNEXT(BPOサービス)を利用し、アンケート調査の代行から検索タグへの反映まで、すべてお願いしています。 正直、情報管理がとても楽になりました。
以前までは、アンケートを郵送しFAXで返送がきたものを30人で割り振り、今月は何件返ってくるから1日1人何枚ずつ入力する、という流れで結構な手間がかかっていました。 また診療案内とともにアンケートを郵送していたため、診療案内の郵送が様々な事情でなくなったことに伴って、アンケートの郵送もストップしていました。その間に独自システムに入れていた情報が古くなり 、結局電話で正しい情報を聞くこともあり、定期的に調査・更新することの必要性を感じていました。
このアンケート実施から情報の更新までをまるまる委託できたことは、非常に助かっています。
ー 院内では実際にどのようにご利用いただいていますか。
患者さんと一緒にかかりつけ医を探す際に、集約したデータとメディグルの機能を利用しています。外来患者さんですと地域連携室にお立ち寄りいただいたり、入院患者さんはベッドサイドに伺ったりすることもあります。患者さんのご住所、必要な検査等で絞り込みをかけて、この中の医療機関でいかがですか?と、一緒に探しています。
地域連携室のほかにも、まだ一部ではありますが、ソーシャルワーカー等ほかの職種のスタッフにも必要なときは使用するよう声かけしています。
ー ぜひ皆様でお使いいただけると嬉しいです!紹介・逆紹介データ分析機能などはいかがでしょうか。
以前から独自システム上ではデータ分析を行っていたので、連携室単体では大きな変化はありませんが、医師・看護師などの医療スタッフからの反応はありました。
医療スタッフは普段、あまり紹介・逆紹介のデータを見る機会が無いので、メディグルを通して現状を知っていただけたことと、医師の紹介先の選定に活かされている場面もあります。 当院は新しく医師が着任することも頻繁にありますが、地域の中でもどこの医療機関とつながりが強いか等わからない先生もいらっしゃいます。結びつきの強い医療機関であることを知ったり、過去にこういった患者さんを受け入れてくださっているから今回もお願いしよう、等の参考となったりしていると思います。
ー 情報共有という部分でいうと、活動記録機能はどのようにご利用いただいていますか。
活動記録もメディグルを導入して良かったと思っている機能です。
入退院支援加算と地域連携診療計画加算の兼ね合いで、地域の医療機関との面会回数が年単位で決められています。ただ地域連携診療計画加算も数種類あり、どの医療機関がどのパスを使用していて、今年何回面会したのかを取りまとめるのがとても煩雑でした。地域連携室だけでなくソーシャルワーカーも訪問に行くため、誰がいつどこに何を行ったか、別々に保存してある記録を合わせこみしていました。
メディグルを導入してからは、ソーシャルワーカーさんにもメディグルに記録をしていただいているので記録の一元化が叶いました。活動種別(記録のタグ)を用いて、訪問1回目、2回目という回数もわかるようにしています。 医療機関とのどういう話をしたか、病院全体での動きがわかるようになりました。
ー ありがとうございます!では、メディグルを導入された効果と、今後のメディグル活用の展望があれば教えてください。
外から見た紹介・逆紹介の数値より、作業委託や情報の一元化、見える化が叶ったことで、働く自分たちの心象的な部分や時間の使い方が変わったと感じています。
現在の使用は地域連携室が主になりますが、今後より院内全体に周知していき、逆紹介先を探す際に誰でもすぐ「ここだ」って探せるようになるのが1番良いのではないかと考えています。 当院は職員数も多いですし、医師・スタッフの入れ替わりもあるため、倉敷地域に慣れていない人でも、医療機関ごとの特色を把握しやすいように、検索タグ・レビュー機能の情報を充実させていきたいです。
例えば、ベテランの医師が知っている地域の医療機関に関する情報を、若手医師に共有する場にできると思います。ただの地図検索ではなく、ホームページに載っていないような情報を、ちょっと深堀りして知ることができる場所にしていきたいと考えています。
ー それでは、メディグルに今後期待する点があればぜひ教えてください。
メディグル上に直接紹介・逆紹介の登録ができて管理できたり、あとは返書管理まで行えるようになるととてもありがたいです。
ー ありがとうございます。メディグルでは台帳機能、返書管理機能も開発予定ですのでぜひご期待ください。
倉敷中央病院
所在地:岡山県倉敷市美和1-1-1
病床数:1,172床
倉敷中央病院のホームページはこちら
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