メディグル

導入事例

地域医療連携システム「メディグル」を導入された
病院様の活用事例をご紹介

2024.04.08

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”断らない医療”の裏側を支える。業務効率化と情報共有による、院内体制と地域連携の強化

”断らない医療”の裏側を支える。業務効率化と情報共有による、院内体制と地域連携の強化

ベルランド総合病院様は、大阪府堺市医療圏に位置する急性期病院です。「愛の医療と福祉の実現」の理念のもと、地域医療支援病院、大阪府がん拠点病院、地域周産期母子医療センター、BFH(Baby Friendly Hospital)、及び大阪で初めて認定されたBFNICU等の機能を活かし、地域の基幹病院として質の高い医療の提供に努められています。さらに”断らない医療”を実践し、コロナ禍においても多くの患者さんを受け入れて来られました。 また同法人で介護施設なども有し、医療から介護まで切れ目のないサービスを提供されています。
今回は、そんなベルランド総合病院様の患者の流れを整え医療体制を支える患者支援・地域連携部の川口様にお話を伺いました。

導入前の課題

・毎日多数の患者さんへ紹介する医療機関を1つずつネット検索しており非効率だった。
・医療機関からの紹介・逆紹介実績が数値化・見える化できていなかった。
・課内・院内での情報共有も不足していた。

導入後の効果

 ・メディグルの検索システムで逆紹介先・転送先をすぐに検索できるようになった。
 ・紹介先・逆紹介実績をデータ分析機能で見える化し、戦略検討が活発化された。
 ・個人が得た医療機関の情報を共有し活用できる環境が作れた。


ー ベルランド総合病院様では”断らない医療”を実践されているとのことですが、具体的にどのように取り組まれているか、ぜひ教えてください。


川口様:一般紹介・救急ともに、病院として断らない医療体制を整えています。救急を除く紹介に関しては5日以内に受診いただけるようにし、救急に関しては地域最多の月間1000件以上の救急搬送を総合急病救急センターで受け入れています。
救急の受け入れ体制においては、専門医が24時間直接応答する、ハートコール(循環器)・脳卒中コールを設置し、迅速な判断と受け入れを行います。その他の救急で来られる患者さんも、一旦必ず受け入れ、必要に応じて下り搬送を行っています。

ー ベルランド総合病院様は477床を有してらっしゃいますが、必ず受け入れるとなると、受け入れのキャパシティの調整が重要になりそうです。

 

川口様:実際に病床稼働率も高く、「断らない」だけでは、すぐにベッドも人的リソースも足りなくなってしまいます。
そのため、病棟では長期入院患者さんの転院・逆紹介を促進し、救急では適切な下り搬送に力を入れています。下り搬送は患者さんにとっても、身体状況や生活背景によっては、回復期の病院や療養型の施設に移られるほうがQOLが下がらず回復できるという利点もあります。
この体制強化のため、昨年から総合急病救急センターにMSWを配置したのですが、これはメディグルありきで配置されました。メディグルのかかりつけ医検索システムを用いて、救急診療後に専門の医療機関を案内したり、介護認定があれば介護機関とつないだりを、看護師と連携して行っています。

ー 断らない医療体制に対し、メディグルが一助になれていてとても嬉しいです!


川口様:メディグルをメインで使っています。救急搬送患者さんが入院せず帰宅する時に自宅近くのクリニックを紹介したり、救急入院患者さんの病状が落ち着いてリハビリや療養が必要になり適切な転院先に送ったりする時、メディグルが無いと次の施設が検索できないので、非常に助かっています。

ー 受け入れられる環境を作られて、断らないを実践されているということですね。また、ベルランド総合病院様は堺市に位置していらっしゃいますが、地域医療連携の体制や特徴を伺えますか。

川口様:現在当院は約470施設の近隣病院・クリニックと連携しています。しかし堺市医療圏だけでなく隣接する南河内医療圏北・中部からも患者さんが来られるので、広域の医療機関と連携し、地域の皆様の健康と命を支える役割を担っています。

ー そのような環境の中で、メディグルを導入される前に抱えられていた業務の課題は何でしたか。


川口様:連携している医療機関との紹介・逆紹介実績の正確な数値化、見える化ができていませんでした。
そして患者支援・地域医療連携部内での、連携医療機関等の基本情報や訪問活動の共有も不足していました。訪問記録や医療機関の情報を個人単位でExcelで管理しており、他の職員との情報共有ができていない状態でした。

また、毎日多数救急搬送されてくる患者さんの60%以上が診察後帰宅しますが、その際自宅近くのクリニックをご案内するために専門診療科等を逐一インターネット検索しており、非効率に感じていました。各科診察室においても同様に、かかりつけ医を紹介する際に時間がかかっていました。
そのため、救急や各診療科ですぐに活用できるかかりつけ医検索システムを探していたところ、無料から始められるメディグルを見つけ、導入に至りました。

ー 先程も救急での活用を伺いましたが、院内でどのように活用されているかさらにお伺いできますか。


川口様:まず、いつでも利用できるように電子カルテ画面内にショートカットを作成して、利便性を高めています。そして、各部門でそれぞれに活用を進めています。
かかりつけ医検索の部分では、先程も申し上げたように、救急でMSWと看護師が連携し検索と案内に用いたり、各診療室でも、看護師が患者さんの病状に合う医療機関を検索し紹介したりしています。
さらに医療福祉相談室(MSW)では、介護施設検索を用いるとき、各施設の自費サービスの価格表や、重要な担当者の名刺を貼り付けて、業務に必要な情報をパッと確認できるようにしています。
そのほかにも、リハビリテーション部と整形外科が連携し、骨粗しょう症治療薬が処方できる医療機関を地図から検索できるようにするなど、各部門が業務に必要な情報共有と検索を、工夫して行っています。


ー 本当に院内で広く使用していただいているのですね。もう1つの課題として挙げられていた、紹介・逆紹介実績の見える化や、医療機関情報や訪問記録の共有など、前方連携についてはいかがでしょうか。


川口様:紹介・逆紹介データ分析機能を用いたグラフやマッピングで実績の見える化をし、院長参加の地域連携推進委員会において現状理解と戦略検討が活発に行えるようになりました。例えば、マップ分析で訪問すべき医療機関や地域を見つけて訪問先に組み入れる形です。医師との同行訪問時にも、予め紹介実績や訪問記録を共有することで、訪問先の選定理由や訪問目的を明確にすることができました。
実はデータ分析も、グラフ化まではExcelで行っていたのですが、なかなか面倒だなと思っていたので、メディグルですぐ見られるようになりとても有難いです。

※弊社デモ画面

情報共有では、各医療機関の医師の卒業大学、卒年、当院との関係性や、専門診療の内容、受け入れ可能患者等の詳細情報をホームページや訪問時のインタビューで収集し、可能な限りレビューに入力しています。訪問記録も活動記録に詳細に記載し、特に要望や苦情についてはレビューと合わせて地域連携部全体で共有しています。以前は共有まで出来ていなかった情報が、今はログインすればすぐに知ることができる状態になりました。

ー 前方連携の部分で、導入の効果として感じられることはありますか。


川口様:メディグルは、導入したから紹介が増えるわけではなく、見える化した実績を見てどこに行くか、何をするかで増やしていくためのツールだと考えています。データ分析もExcelだけでは深堀りが難しいので、メディグルを皆で見てお互いに確認できる、また今まで回っていなかった訪問先に回る理由ができる、そういうところが効果だと思います。
あとは、PR文を医療機関ごとに載せられますよね。訪問先で先生に希望のアピール内容を聞いて掲載するのですが、話題や関係性づくりに繋がっています。


ー ありがとうございます。様々な部門でご活用いただいていますが、どのように院内に浸透されていきましたか。


川口様:導入から時間をかけて、看護部やコメディカル、地域連携部のスタッフに操作方法や活用事例のレクチャーを続けてきました。そのため積極的に活用しようとする機運が出てきていると感じます。 先程のリハビリテーション部での治療薬が処方できる医療機関の検索も、骨粗しょう症マネージャーが薬剤師と協力し、メディグルを用いてマップ上で検索出来る環境を作り、更新もリハビリテーション部で行っています。
介護施設検索も非常に期待していたので、リリースされてすぐに院内で説明会を開催しました。そのため医療機関と同じように施設規模・立地をマップで確認したり、受け入れ条件を記載し共有することに使用できています。


ー 今後、さらにメディグルを活用されていく展望はございますか。


川口様:これからもデータ分析や検索機能は積極的に使い続けたいですが、患者さんやそのご家族自身で、スマホなどからかかりつけ医検索ができることも、外来・入院患者さんに、もっと積極的にアピールしていきたいと考えています。
現在もかかりつけ医検索システムをホームページからリンクしたり、玄関先にQRコードを設置したりはしていますが、例えば大型モニターで患者さん自身が検索できるようにするなど、かかりつけ医受診促進の環境をさらに整えていこうと考えています。


ー 弊社でお役に立てることがあれば、ぜひ協力させてください。それでは、ベルランド総合病院様の今後の地域医療連携についての展望を教えてください。


川口様:隣接する医療圏にある大学病院が、当院の近隣に建て替え移転を進められていることもあり、堺市内の急性期病院に関する人の流れの変化が見込まれます。当院にも影響は大きいと考えられますので、近隣の医療機関とのさらなる連携強化はもちろん、移転に伴う急性期医療機関の偏在をカバーすべく、さらなる広域連携も同時に進めています。
そういった広域への訪問計画や、患者さんの送迎バス路線選定時に、メディグルを用いた医療機関情報の確認や地図画面での距離感の確認が欠かせなくなっています。


ー 欠かせないツールとしてご利用いただけて大変光栄です。今後も活用されていく中で、メディグルに期待される点はございますか。


川口様:データ分析機能において、紹介による外来受診時から入院するまでの日数データ分析や、個人的にはマップ分析で3Dマッピングもできるようになると嬉しいです。DPC分析機能のリリースも、とても楽しみにしています。
あとはより活用していくために、病院側からの各種一括登録機能、検索機能がさらに充実されることを期待します。例えば退院調整について、入院患者さんに占める高齢者の数が非常に多くなっていますので、在宅看取りや対応医療処置が可能なクリニックを一括登録し、リストUPできるようになれば、それを活用して患者さんにとって優しく効果的な退院調整が可能になると考えます。

ー ありがとうございます。これからも紹介・逆紹介の流れを整え、断らない医療体制を支えていけるツールであるよう、機能をより良くし続けていきます。引き続きご意見をいただけると幸いです。

※生長会・悠人会様キャラクター「にこまろ」

Logo

ベルランド総合病院
所在地:大阪府堺市中区東山500-3
病床数:477床
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