導入事例
地域医療連携システム「メディグル」を導入された
病院様の活用事例をご紹介
2026.08.04

三重県立総合医療センターは、三重県において急性期医療を担う中核病院です。検査・診察ともに病診連携の紹介受入件数が多く、地域のクリニックとの連携強化を重要課題と位置付けています。
今回は、メディグル予約を導入された背景や、導入後の業務改善・紹介件数の変化についてお話をうかがいました。
・検査・診察の紹介予約をすべて電話+手書き台帳+FAXで対応。1件あたり最短15分、30分以上かかる場合もあった。
・受付時間外・土曜日も電話対応のために残業・専任配置が必要で、職員の負担が常態化。
・紹介件数を増やしたいが電話対応のキャパが上限となり、業務合理化と受入拡大を同時に実現できずにいた。
・検査予約のWEB経由率が約6割に達し、電話対応件数を大幅削減。
・紹介受入件数が全体で121.4%、検査では約116%に増加(※前年同期比)
・時間外・土曜の電話番が不要になり、職員負担の軽減と人件費の削減につながった。
ーメディグル予約導入前の紹介予約受付業務には、どのような課題がありましたか?
鷹野様(地域連携課):
検査・診察を問わず、紹介予約はすべて電話で受け付けていました。電話を受けたら紙の台帳で空き枠を探し、予約表を手作業で作成してFAXで返送する、という完全にアナログな運用です。
診療科や検査の種類によって確認事項が異なり、送付する同意書も変わります。1つの紹介予約を完結するまで、一番シンプルな予約でも15分程度、内容が複雑な検査や診療科であれば20〜30分かかることもありました。クリニックから「いくつか候補を出してほしい」と言われてその場で決められず、患者さんに確認してからもう一度電話をかけ直していただくケースもあり、手間がかかっていました。
加えて、当院の受付終了後もクリニックは診療を続けているため、夜7時過ぎまで残って電話を受ける職員が必要でした。土曜日の午前中(8時半〜12時)も専任担当を1人置いて対応しており、時間外の業務負担は常態化していました。
ーWEB予約の導入を検討された理由を教えてください。
鷹野様:
課題は大きく二つありました。一つは電話対応による業務負担の削減、もう一つは受入件数を増やすことです。年間約3,500件の紹介が来る中で、電話1件につき少なくとも15分かかります。この状況のままでは、件数を増やしながら業務負担も減らすという両方の目標は達成できないと感じていました。何か合理化しないと限界だ、というのが導入の動機です。
ー数あるシステムの中で、メディグル予約を選ばれた決め手は何でしたか?
鷹野様:
事前に導入病院の見学をお願いして、安城更生病院様に伺いました。実際の運用状況や画面を見て、自分たちの業務フローに合っていると感じたのが一番大きな理由です。
見学の際に「カルテと独立したシステムである点がセキュリティ面で安心」「アカウント登録の手間がかからない」といったメリットも教えていただきました。
実際に見て、今まで手作業でやってきた業務のやり方を大きく変えずに導入できそうだと感じたことが、決め手になりました。
ーWEB予約への移行はどのように進められましたか?現在のWEB予約利用割合もあわせて教えてください。
鷹野様:
まず院内の整備として、検査も診察予約も、できるだけ多くの診療科を最初から同時に開放することを意識しました。診療科ごとに不安を持つ先生もいることは想定していましたが、私たちが最優先で考えたのは、紹介元のクリニックの先生にとっての使い勝手です。選べる診療科・検査の幅が最初から広い方が「便利だ」と感じてもらいやすい。そこで、ボリュームのある診療科は可能な限り一気に開放する方針で進めました。
ホームページの導線も工夫しています。地域連携のページの中に埋もれていてわかりにくい状態であったため、トップページの目立つ位置に移動しました。PCでも見やすいですが、スマートフォンでも画面の上部に大きく表示されます。
この変更により、紹介元医療機関に「WEB予約はどこから行えますか?」と聞かれたときに「ホームページを見ていただければすぐにわかります」と答えられ、案内の手間が大きく減りました。もう一つは、紹介元の先生が患者さんを目の前にしたその場で、迷わず予約画面にたどり着けるようになりました。
予約までのステップを減らすことが、実際に使ってもらうための一番の近道だと考えていました。
結果、現在は検査予約で6割、診察予約で3割がWEB経由(2026年3月時点)となっています。
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ー導入後、予約受付業務や電話対応にはどのような変化がありましたか?
鷹野様:
数字で見ると、たとえば3月のデータでは、病診連携の検査だけで月200件の紹介を受けているうち、120件がWEB経由になっています。本来であれば200本かかってきていた電話が、80本にまで減った計算です。
以前は電話が集中すると2〜3人が同時に受話器を持つ場面もありました。1人が対応中に次の電話が鳴り、また次が鳴る。そうなると他の業務は完全に止まってしまいます。今はそういう状況がほとんどなくなり、スタッフが別の業務に集中できる時間が確実に増えました。
電話が減っただけでなく、予約が入るたびに手作業で作っていた予約表の作成・FAX送付も不要になりました。WEB予約では紹介元のクリニックが自分でプリントアウトできるので、月120件分の事務作業がそのままゼロになっています。細かなことですが、FAX代や用紙代といった経費削減にもつながっています。
働き方の面でも変化は大きかったです。以前は当院の受付終了後も夜7時過ぎまで残って電話を受ける職員が必要でしたし、土曜日の午前中も専任担当を1人置いていました。それが今は不要になりました。残業代の削減という意味でもそうですが、「夜に誰かが残らなければならない」「土曜に出勤しなければいけない」という状況がなくなったことは、職員にとっても大きな変化だったと思います。
もう一つ、ヒューマンエラーのリスク減少もあります。件数は多くないですが、電話対応の途中で別の電話が入って作業が中断され、紹介状の郵送先を間違える等のインシデントが起こることがありました。現在は電話件数が減ったことで中断が減り、結果としてミスが起きにくい環境になってきていると感じています。
ー導入後、紹介件数に変化はありましたか?その要因についてはどのようにお考えでしょうか。
鷹野様:
地域連携課を経由した全体の紹介件数は約4,300件、前年比で121.4%、検査だけで見ると約116%まで増加しています。年間で800件以上は増えている計算です。
件数が増えた要因として、私は...
ー紹介元の医療機関から、何かお声は届いていますか?
鷹野様:
「電話しなくてよくなったのがとても楽」という声が多いですね。患者さんを目の前にしながら、その場で空き枠を確認して予約まで完結できるのが好評のようです。
石崎様(経営企画):
特に印象的だったのが、当院が参加している県の評価委員会でのことです。委員である地域のクリニックの先生から「WEB予約システムを入れてくれて本当に助かっている。こんな便利なものが今まで何でなかったんだ」とおっしゃっていただきました。病院の取り組みを評価する立場の方が自ら利便性を認めてくださったということで、先生方の間での評価が高まったと実感した場面でした。
60歳前後のご年齢の先生にも使いこなしていただけているという実感があります。「ITに慣れていない先生には難しいのでは」という懸念もありましたが、実際にはそういった声はほとんどなく、幅広い世代の先生に受け入れていただいています。
ー導入して良かったと感じる点と、今後の展望を教えてください。
鷹野様:
導入してよかったと感じる点の一つが、スタッフの意識が変わったことです。導入当初は、長年同じやり方でやってきたスタッフから抵抗感もありました。電話で予約を受けてFAXを返すという仕事を何年も丁寧にこなしてきた人たちですから、「なぜ変えるのか」という気持ちが出るのは自然なことだと思います。そこは丁寧に説明して、一つひとつ理解を得ながら進めました。
ところが半年ほど運用を続けると、「WEB予約で入れてもらった方が自分たちの仕事が楽だ」と気づいてくれるんです。今ではむしろ「なぜWEB予約を利用してくれないのか」と言うほどです。システムを変えることで業務が効率化される、という実感がスタッフ自身の中から生まれてくると、こちらが働きかけなくてもWEB予約の利用促進を自発的に動いてくれるようになりました。そこが一番の変化だったかもしれません。
今後は診察予約のWEB経由率をさらに高めることが目標です。現在約3割のところを、まずは4割を目指したいと思っています。「三重県立総合医療センターはWEB予約できるから待ち時間が少ない」とクリニックの先生に思ってもらえるよう、予約済み患者さんへのメリットをより積極的に訴求していきたいと考えています。
また、患者さんご本人からの予約なども、2次救急病院としての立場を踏まえながら、導入の可能性を検討していきたいと思っています。

三重県立総合医療センター
所在地:三重県四日市市日永5450−132
病床数:総数412床
三重県立総合医療センターのホームページはこちら
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